O'ReillyのMake:マガジンをご存知だろうか?本誌の方の創刊は今年はじめだから、そのほうに興味のある向きはご存知の方も多いかもしれない。簡単に言えば、ハードウェア指向のDIYマニアの雑誌だ。この雑誌のポッドキャスティングがまたなかなか斬新で面白い試みをしている。さすがO'Reillyのポッドキャスティングだ。
実はこのポッドキャスティングは、ごく最近Odeoのポッドキャスティング・ディレクトリーページのTop 10 Channelsの第一位にあがっていて気がついた。MAKE Magazine Audio Showと名づけられたポッドキャスティング・チャンネルだ。さっそくダウンロードしてみたところ、第一回は4月18日なのでかなり以前からの配信だ。
本誌のほうは季刊なので、ブログサイトとともに本誌の内容を補完するようなインタビューやプロジェクト報告のような番組内容になっている。ブログを見たりポッドキャスティングを聞いた人が有料の本誌に誘導されるという狙いなのだろうけれど、ポッドキャスティングだけでも、本屋の立ち読み気分でかなり楽しめる。(でも、Kjはやっぱり本誌も買ってしまった)。ブログのほうは本誌に収まりきれないようなDIYプロジェクトが世界中から投稿されている。時代が変わり題材や部品が変わっても、世界中にDIYを楽しむ人は健在のようだ。
そのMAKE Magazine Audio Showの7月19日にはなんと二つのPDFとビデオ(.mov)ファイルが配信された。たぶんiTunesがポッドキャスティング対応したタイミングにあわせての配信なのだろう。PDFのほうは発売されたばかりの第2号の記事からVOIP PHONE WIRINGとMOUSEY THE JUNKBOTの二つ。それにビデオのほうはG4テレビ(ケーブルテレビ)の「Attack of the Show」にMake誌が紹介されたときの録画だ。
もともとRSSのEnclodureにはmp3以外のファイルも指定することができる。iTunesでは送られてきたファイルの種別に対応してAcrobat Readerやストリームのビューアーが起動されるようにできている。残念ながらiPodではまだ、PDFや動画を見ることはできないけれど、iTunesならばオーディオの番組を聴くのと同じような操作でPDFで送られてきた記事やmovファイルで送られてきた動画を見ることができる。将来、iPodや他社の携帯プレイヤーが各種ファイル形式にも対応できるようになれば、パブリッシャーのほうは目的と状況に応じていろいろなメディアをもっと自由に組み合わせてチャンネルを構成することができるようになる。ポッドキャスティングの未来は「ラジオ」のスコープをはるかに超えている。原理的にはRSS2.0ができたときからわかっていることだが、Make:マガジンのこの配信はそれを肌で実感させてくれる。
なお、Make本誌はこんな感じの雑誌だ。原始アキバ派のKjの心をくすぐる記事が満載だ。
Kj
最近のコメント