当然のことだが、放送が成立するためには放送コンテンツにマッチする一定規模のリスナーカテゴリーが存在している必要がある。しかし、強い嗜好を持つリスナーが存在していても、そのリスナーセグメントが地理的に薄く広がっているような場合には従来の電波メディアではなかなかカバーできなかった。ポッドキャスティングは電波によるラジオと違って放送地域を限定しないので、そういうカテゴリーの放送にはうってつけだ。宗教放送はそういう放送の代表例だろう。
以前、ゴッドキャスト・ネットワーク(The GodCast Network:GCN)というクリスチャン向けのポッドキャスティングについて書いたが、どうやらポッドキャスターはすでにキリスト教だけでもなさそうだ。
LamRimとは「道次第」、仏教修行の方法論のことだそうだ。LamRim.comのポッドキャストではチベット仏教ラマの説法を聞くことができる。ポッドキャストには入っていないが同サイトからはダライ・ラマ14世の説法もダウンロードすることができる。かつてヒマラヤの高山に囲まれ世界の誰も寄せ付けなかった謎の国チベット。本国での宗教弾圧を逃れてインドの片田舎に亡命政府を樹立。自国の運命をあくまで非暴力でアピールし続けるノーベル平和賞受賞者ダライ・ラマ14世。それを支援する人たちの手によってその宗教的バックグランド、チベット仏教の教えが先端技術インタネット、ポッドキャスティングで世界に伝えられる。不思議な因果を感じる。
Kj
チベットではありませんが、仏教つながりで…。
このたびスリランカ出身の初期仏教(上座仏教)僧侶、スマナサーラ師による日本語法話のポッドキャスト配信を始めました。ぜひご聴取ください。
http://gotami.txt-nifty.com/journal/podcasting/
投稿情報: 寺男 | 2005-08-05 12:41